ノートパソコン分解







2009.4

■ 故障しているノート NEC LT900は何か役に立たないか?

PCを自作してから内部の仕組みが少し解ったので、調子にのってノートPCの分解を試みた。 「ノートPC 分解」でネット検索してみると、やっぱり同じような事を考える人がいるもので、 分解の様子を写真付きで公開している人が多くいた。いろいろ自分で直したり改造したりと読んでておもしろい。 そして必ず「自分の責任で...」と書いてある。 そらそうだね。

このPCは、今でも動くことは動く。故障しているのは増設RAMのソケット部なのだ。 だから現在はメモリが半分になってしまったため、処理速度が激しく遅い。ウルトラスローだ。

「プログラムを閉じる」という動作だけでも10秒くらいかかるのだ。画面が上から下へゆっくり消えていく。 HDDランプはずっと点灯してる。マイコンピュータを開くのにも懐中電灯が回って探すアニメをしばらく見せられる。

こんなストレスPCをどうしたらいのか。

メモリ増設すると、ブルー画面と呼ばれる英文字だらけの画面に なり強制終了する事になる。ソケット交換をしないとメモリは挿せないのだ。 修理代は高いので内部メモリだけでも大きくできないか?と考えた。

まずは、内部メモリにどれだけ近づく事ができるか、バラしてみよう。というのもメインのPCともう1台ノートがあるからこんな事する気になったのだ。 最悪はジャンク品になる覚悟だ。

ネジをはずす。 マグネットの精密ドライバーセットがあると便利。

色や長さやアタマが違ういろんな種類のネジが使われているので、どこで何を外したか メモっておく必要がある。しかし、あれもこれもと外していくうちに、 だんだん訳わかんなくなってくる。

普通、電気製品の分解はネジを外していけば、カバー類がどんどん外れて中へ進めるのだが、 ノートPCCはそう簡単にいかないようだ。ウラ蓋なんて開きやしない。力を入れたら壊れそうなのでよく観察した。

液晶ディスプレイの蝶番の両サイドにネジがある。ドライバーが入らない場所だ。 なるほど、ディスプレイを外すのが先だったのか。

でも、どうやってやるんだろう?

液晶ディスプレイをバラしてみた。隠しネジがゴムパッドの中にある。 これを全部剥がしてネジをはずす。

バラしてみたはいいものの、ただディスプレイ枠が外れてフラフラになるだけで、どうやら関係ないようだった。 コネクター配線を抜けないよう気をつけて元に戻した。




ディスプレイの蝶番は、電源スイッチ等のパネルで覆われていたが、 蝶番は裏のネジで固定されていたのでもう外れていたのだ。

この電源スイッチパネルは、ディスプレイをほぼ180度開いた状態で背面側からマイナスドライバーでこじれば簡単に外れる。

パネルをはずすと蝶番が見えた。 ディスプレイ部は蝶番ごと上に抜けるようになっていた。
コードに余裕がないので傷めないように注意する。何ならコネクタを抜いてしまう方が安全だ。

電源スイッチのパネルを外すと、キーボードも手前のツメで引っかかってるだけなので手で外せる

中に薄い金属板があるのでネジを全部外す。2つだけ特に小さいネジなので気をつける、 あとは短いネジだった。

すると、中身が見えた。

はじめて見るノートPCの中身。 別の写真でみると、、、



こんな様子。最近自作PCを作ったばかりなので興味深い。

左の手前はバッテリーのスペースで、 中央手前がDVDドライブ、右がHDDのスペース、その奥がPCスロット。 その向こうの角の基板がSDカードリーダやヘッドフォン端子や無線LAN。 ひとつ飛ばして、真ん中奥のボックスがTVチューナ。

左側にチップセットとCPU、冷却ファンとヒートシンクだ。 ホコリを掃除してスッキリした。あらゆるスキマから自然に吸気しているので、 たくさんホコリが溜まってた。こんなに狭いから高温になるのも解る。



さて、肝心の内部メモリーはどこなんだ?



先ほど、ひとつ飛ばした位置に、ある物を発見。

ちょっと見慣れないパーツ。ソケット形状からしてメモリっぽい。
しかし、ここがメーカー既製品の難しいところで、この基板からコードが出ていて本体とつながっている。 何か役割があるみたいだ。

単純に大容量メモリをここに挿せばイイというものではないらしい。 もし何かしたらホントに動かなくなりそう

この辺に詳しければ、どうすればいいか解るのかもしれないが、今回は解らないのでここまで。諦めてソケットに戻した。

マザーボードのウラも見たかったのだが、さすがに外せなかった。 DVDドライブとHDDは外せたのだが、あまりに支持金具とかコネクタが多くて、 記憶の限界を超えてしまうので元に戻す自信がない。





今回の分解の結果、内部のメモリ構造が解ったのでもう納得できたとも言えるし、 もしかしたら惜しいところまで突き止めたのに引き返してしまったのかもしれない。 それは解らずじまい。いささか消化不良だ。

ま、プレッシャーがない状況でノートPCの分解できたのと掃除できたのが収穫だ。ワクワクできしたし


元に戻すのは、逆の作業をすればいいのだが、 これがけっこう解らなくなる。1回組み上がったのだけどネジが余っちゃったし。(ダメでしょう!)

落ち着いて再度コネクターのチェックとネジ位置を確かめながら直したら、どこが違ってたのか解った。 今度はネジが余ることなく(←当たり前)全部元通りになった。動きが遅いのも元通り。
あちこちのキャビネットにマイナスドライバーのキズだけが残ったのであった。シロウト仕事だねぇ

とりあえず元に戻ったー (何のためにやったんだ?)

結局、現在このマシンは高速のUSBフラッシュメモリを挿し、eBoostrを働かせてメモリ不足をカバーしながら使っている。

主な使い道は、VHSのビデオをダビングしてDVDを作るという事だ。かなりヒマはかかるが、 それを上回る超ヒマ人がいるので大丈夫だ。それに、しっかりとデスクトップのメインPCがあるから、 このノートにはDVD焼きに専念してもらおう。


この結論から、マネする人もいないと思いますが、もしも分解をされる方は自己責任でお願いします。


2015/08/13更新
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