2012/03/09
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今まで省電力CPUとコスパ抜群なマザーボードの組み合わせで、ケースまで自作して「まな板PC」のような状態から
頑張ってきた「実験くん」だ。
無料OSを体験したり、TVチューナボードを挿してみたり、BIOSのアップデートの練習をしたりした。
時にはHDDが壊れてみたり、電源が壊れてみたり、サポートしないCPUを挿してみたりと様々な事が体験できた。
オーバークロックこそしなかったが、メインPCではやりたくない事を何でも試せる楽しいPCだった。 メインPCがトラブル時には、ネットで情報を収集すのにも役に立った。 しかしこの実験くんもそろそろ各パーツの規格が旧型になりつつある。 ネット閲覧くらいならまだ全く問題ないのだが、パーツがまだ売れるうちに売って、 新しいパーツに入れ替えることができそうだ。 ■ なるべくお金のかからないPCグレードアップ方法はまず、最低限どこを改良するかを考える。必要ないものまで買うのはムダ遣いだ。
というと、残ってるのは CPU・マザーボード・メモリという事になりそうだ。 いわばPCの中心だ。 そこで、安くて性能の良い品物をどんどん探し始めた。いわゆるコストパフォーマンスが良いものを選ぼう。 肝心なのはスペックと価格のバランスなので、わざわざ秋葉原なんかのパーツ街に行かなくても品物選びはネットショップで十分なのだ。 そりゃ行けば楽しいだろうけどね 一応条件を決めておこう。今のパーツがそんなに高く売れるとも思えないので、 マザーもCPUもそれぞれ5,000円近辺で選ぼう。フォームファクタはMicroATXでS-ATA3.0とUSB3.0がついてること。 それにDVI出力があることくらいか。 どうせ新しいマザーボードにするならメモリーはDDR3になることはほぼ決定だ。 そんな事を考えてたら、ちょうどPC DEPOTの 日替わり特価で(←好きだなコレ)4GBx2のDDR3メモリが2,797円で載っていた。即購入した。 OSはまだWindowsXPを使っているので8GB積んでも半分以上認識しないので無意味だが、この先を見据えて8GB搭載だ。 日替わり商品なので何処のメーカーになるか不明だったのだが、シリコンパワーの製品だった。初めてのメーカーだ。 メモリー:Silicon Power DDR3 1333【\2,797】 つづいてCPUとマザーボードの組み合わせだ。 ショップによってはCPUとマザーボードのセット販売をやっている。 バラバラに買うよりは確かに安いのだが、今回は条件を満たす組み合わせがなかったので単品で購入することにする。 こうなれば1円でも安い方の店で買った方がいい。送料との兼ね合いもあるので電卓片手にはじき出してみた。 CPUはAMDから出ているAシリーズの低価格デュアルコアCPUが良さそうだ。 A4-3400というCPUがコスパに優れ、人気があるらしい。周波数2.7GHzで二次キャッシュ合計1MB、TDP65Wだ。 前のCPU AthlonX2 5050eと位置づけが似てるが、これはAPUという技術で 素晴らしいグラフィック機能を内蔵している。 (RadeonのHD6410D)ソケットも新しい規格でFM1だ。これはTSUKUMOが安かった。 CPU:AMD A4-3400 BOX【\5,481】 マザーボードはチップセットがA55とA75とあるのだが上位のA75にしよう。いろいろとインターフェースの 数とかで恵まれていて、そんなに価格の差もないのだ。今まで買ったことのないメーカにしたい。 これまでに購入したことがあるメーカーはGIGABYTE、ASRock、BIOSTAR、Foxconnだ。 有名どころではASUSを買った事がないのだが、調べたら条件を満たす製品は値段が 倍くらいするのでやめる。MSIからA75搭載のMicroATXボードが出てる。 どの店舗でも人気商品のA75MA-P35にした。Faithが一番安かった。 マザーボード:MSI A75MA-P35【\4,980+\630(送料)=\5,610】 それにしてもマザーボードが安い。送料を入れても安い。この価格でS-ATA3.0とUSB3.0を装備している。 A75チップセット。ソケットはFM1だ。BIOSはUEFIではなく従来のテキスト画面だ。でも安いからOK。 ちょっと今流行りのAPUというものが試してみたいという気持ちもあった。CPU内蔵のグラフィックと オンボードのチップセットで高画質を実現するというので楽しみだ。 ■ マザーボードにCPUとメモリをインストールパーツが揃った。マザーボードが変わると今のHDD内のWindowsは使えないのが常識的な話だ。 もしも同じ型のマザーボードだったり、条件がそろえばそのままHDD接続だけで動くという例もあるが、 今回は普通にクリーンインストールする。この実験くんPCはデータがほとんど入ってないので下準備ほとんどナシで クリーンインストールできそうだ。実験くんのHDDは1機だ。今回Cドライブだけを作り直す形とする。 Cのサイズは先日フリーソフトで120GBくらいに広げておいた。準備として「お気に入り」くらいはバックアップを取っておいた。 あと、マイドキュメント等はみんなDドライブへ行く設定なのでクリーンインストール後に設定変更でDに関連付けてやればいい。 ニコニコ動画のコメログなどもDに保存する設定にしてある(←いつ読むんだ?) 今回はC領域しかフォーマットしないので操作ミスさえしなければデータ紛失はないだろう(でも本当はバックアップしてね) もう何度もやっているので慣れた感じで作業に入れた。ソケットFM1は初めて対面するけど、 基本的にAM2やAM3なんかと同じだ。レバーを起こしてCPUを設置、レバーを倒す。 これでCPUのインストールは完了だ。約30秒くらいの出来事だ。 グリースを塗る。ヘラがあったので少量のグリースをまんべんなく伸ばしていく。あんまり上手ではないが クーラーが密着して冷却できればいいだろう。オレはどうも塗りすぎる傾向があるようだ。外した時に少し はみ出している事が多い。 続いてCPUクーラーだが、付属のCPUクーラーはファンが小さくて音がうるさいので 未使用のまま保存する。 後で好きなCPUクーラーを買って付けたいのだが、とりあえず何か付けないとダメだ。 PhenomUX4 945の使用済み純正クーラーがあったので、当面の間これを使おう。 TDPが高い方のCPU付属クーラーだから問題ないはず。 「なるべくお金をかけないPC」に仕上げるのが目的なのに、CPUクーラーだけ市販品にするといった事 ができるのも自作PCの楽しいところだ。純正クーラー使用時の騒音や温度の記録もとれるし、 比較対象になって良い。(でも本当は純正クーラーで全く問題なし) メモリーもこの時点で挿しておく。このマザーボードは廉価版なのでスロットが2本しかない。 おかげでデュアルチャンネルの挿し位置は心配しなくて済む。普通に切欠きを合わせて上から強く差し込んだ。 両側のロックが起きて固定される。無駄に8GBものメモリを積む。 マザーボードの下準備は終わり。CPUクーラーのファンコネクターを忘れずに挿しておく。 ■ マザーボード換装背面の配線はもちろん全て抜いて前のマザーボードを抜く。ボード上ではメイン電源コネクタ、ATX電源コネクタ、 S-ATAコネクタ、USBコネクタ、HDオーディオコネクタ、ケースSWとフロント関係、ビープSP、 それに拡張ボードを外した。HDDは動かす事なくマザーボードを取り出せた。せっかくだから掃除機で埃を 吸い取り、ついでにフロントファンなんかも掃除した。まずバックパネルの交換だ。古いパネルを外から内側に押して外し、マザーボードに付属してる バックパネルを付ける。上下をよく見てパチンと音がするまでしっかりハメ込む。手を切らないように気を付ける。 【古いスペーサーに注意】 ここで、前に使用していたスペーサーがある場合には要注意だ。 マザーボードはATXやMicroATXなどのようにフォームファクタは決まっているのだが、 ネジ穴の場所が板によって違う場合があるのだ。ネジ穴がないのに、下に使わないスペーサーが 残っていたりすると、最悪ショートする危険性があるので、これから使うマザーボードの穴の位置をよく 照らし合わせたほうがいい。逆に、スペーサーが付けられなくてネジがどうしても留まらない場所に関しては 留めなくても大丈夫だ。本当は全て留めるのが理想だが、実際には4〜5本も留まっていれば問題ないという。 準備のできたマザーボードを、配線をかき分けながらゆっくり滑り込ませる。 ATX対応ケースなので狭くはない。 狙うは背面のバックパネルだ。バックパネルにはバネが付いているので、少しマザーボードが 前方向に戻される形になるが、2本くらいネジを留めれば問題なくなる。 【困難な作業を先に済ませておく】 配線が増えて後半になればなるほど難しくなってくるケースSWの配線を一番先に 済ませておく。パワーSWやパワーLED、ハードディスクLEDなどを挿していく。ビープSPも挿しておく。 このPCケースの場合、リセットSWがないので接続はできないのだが、たまたま「実験くん」で活躍した リセットSWがあったので、つないでケース内にぶら下げておいた(非推奨)。 フロントUSBコネクタは簡単なので普通に挿していく。 ビープ音が大きいのでスピーカーの穴にテープを貼る(非推奨) あとは残ったラクな配線をしていく。太くてあんまり自由が効かないメイン電源を挿し、 よく忘れるというCPUそばの4ピン12V電源も挿して、HD AUDIOコネクターを挿す。 あとはS-ATA接続のHDDとDVDドライブを接続する。 ストレージへの電源コネクターは抜かずに作業できたのでラクだった。 全部チェックして終わったことを確認する。 ■ PCのセッティングするメインPCのモニタがあったので、少し借りてセッティングすることにした。D-Sub端子を使った。 はじめて電源を入れる。この瞬間はいつもドキドキする。MSIのフルスクリーンロゴが出た。 そしてDELキーを連打してBIOSに入る。 (もしBIOSに入り損なってもエラーになるだけだ。何回でもやり直せる。)BIOSはUEFIではないがマウスが使えた。動きが少し鈍いけどダブルクリックが[Enter] 右クリックが[Esc]なようだ。 500GBのHDDとDVDドライブとCPUの型番A4-3400を認識している。 APUでRadeonを搭載していることも表示された。そしてBIOS的には8GBメモリを認識している。 ブート順位をCD・DVDに設定してS-ATAコントローラーをAHCIモードにして、 WindowsXPのDVDを入れて再起動した。インストールが始まったが様子がおかしい。 暫くすると恐怖のブルースクリーンになった。 何度やっても同じだ。何か配線でもミスったかと考える。 初期不良かもしれないので最小構成にしてやってみた。メモリは1枚、フロントUSBコネクタやカードリーダも抜く。 しかし何回やっても途中で必ずブルースクリーンだ。なんだろう? こういう時は、いつものように気を紛らわすために他の事をして時間を過ごした。 (よくやるパターン) 何かオレが設定を変えた事といえば、BIOSでブート順位を入れ替えたのと、時計を合わせたのと、あとAHCIモードくらいか。 ところでWindows XPっていきなりAHCIモードはダメなんだっけ? 後で知ったのだが、Windows XPはAHCIドライバーを標準で持っていないため、インストール中にFDDなどから補ってやるそうなのだ。 このところWindows7のインストールばかりやってたので全然知らなかった。これをやらずにAHCIモードで強行すると インストールの途中で止まるという事になってるそうだ。 BIOSでIDEモードに戻してもう1回インストールしたら今度は1発でインストールがうまくいった。 原因はAHCIモードにした事だったらしい。余計な事をしたものだ。IDEでも全く構わないのでこのままいく。 あとは普通に進めていき、OSインストールが済んだら先ほど最小構成にするために抜いていたメモリや カードリーダなどを元に戻す。 チップセットドライバーを入れ、オフラインの状態でDドライブから ウイルス対策のMSセキュリティーエッセンシャルをインストールしようとしたら。 今度は「このWindowsは不正の可能性がある・認証が終わってない」 みたいな恐いメッセージが出てセキュリティーソフトを拒否された。 このXPはDSP版だけど、バンドルパーツごと引越してるのでルール的には問題ない。 Windows7だと、このオフライン状態でもセキュリティエッセンシャルを入れられたのに、Windows XPは「まず認証を受けて来い」 という事らしい。仕方ないので大変危ないがネットにつないで認証を受けてきた。(あっという間にパス)。これでセキュリティーを 入れて、準備ができた。このWindowsXPはSP3だけどアップデートファイル110個くらい来たのでインストールしてやる これでだいたい大丈夫だろう。あとはいつものドキュメント系をCからDドライブへ移動してやればよい。 ここで気づいたのだが、忘れがちなIME辞書をやっぱり忘れたw。 このPCはデータが殆どないのでラクだと思ったのが油断だった。良く使う言葉など入れ直した。 でもこのくらいの事で済んでよかった。 お気に入りはEドライブにコピーがあるのですぐに戻した。 プロバイダメールはこのPCでやらないのでナシ。Office系は少し使うかもしれないので無料のOpenOfficeでも入れるか あるいはWeb閲覧と簡単な文書入力だけでいいのなら、いっそ無料OSのUbuntuで使うという手もある。 以前実験くんでは最初しばらくUbuntuで使ってたのだ。とても快適だし、ブラウザはFireFoxを使えばいいし OpenOfficeも使える。無線LANの設定だけしっかりできれば問題ないだろう。 しかしPC改造にはトラブルがつきものだ。これも楽しみながらやる。 自作PCはあんまり深く考え込んではいけない。 これで結果的に最新CPUと最新インターフェース搭載のサブPCに生まれ変わった。 (OSだけは2世代前だけど、これもそのうちに・・・)。これでしばらく使ってみよう。 サブ機なので、ネット閲覧くらいしかしないので十分なスペックだ。APUなのでビデオカードも不要だ。 もう実験くんではなくて立派なサブPCだな 今回の改造でPCの評価を見たいのだけどWindowsXPなので「エクスペリエンス・インデックス」がない。 とりあえず同じHDDの同じCドライブで測ったCrystalDiskMarkの比較でも載せておきます。 左がAthlonX2 5050e・A7GM-Sの組合せで、右が今回のA4-3400・A75MA-P35の組合わせ。 使用HDDはHITACHIのHDP725050GLA360-BOX 500GB 7,200rpm(S-ATA300)で計測 S-ATA3.0(6Gbps)サポートのマザーボードなのでHDDを6Gbps対応の製品に替えればもっと上がる筈だ。 しかしWindows XPの占める割合、120GB中5%て・・・ サブPCの新しい構成 青い文字が今回の変更点
これで実験くんの改良はできた。旧マザーボード・CPU・メモリがオークションで売れた。 新しいマザーボードとメモリ代くらいになった。 不要なゴミが残らないし、誰かが使ってくれれば気分的に良い。浮いたお金でCPUクーラーでも買おう。 今回抜いたRadeon HD5670のビデオカードはどうするかな?この構成だとグラフィック性能がいいので 不要なのではないだろうか?でもメインPCの方で何かドラブルが発生しないとも限らないので取っておこう。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
2012/04/09更新 |