ビデオカードの換装






2010/02/26

■ ビデオカードは必需品か

数年前はビデオカードというと、3Dゲームする時以外は必要ないパーツとされていそうたが、 動画サイトや地デジの普及、またWindows Vista以降のOSでは、ある程度のグラフィック性能が必要な感じになってきている。 高性能な製品も以前より価格が下がった事もあり、自作PCなら普通に必須パーツとなってきているようだ。 オンボードでイケるならそれでもいいが・・・

ビデオカードを高性能な物に交換するのは非常に分かりやすくて楽しいPCのカスタム術でもある。 どのPCショップでもビデオカード売り場はいつも人気があり、数万円もするかなり高価な物も売れているようだ。

いま、わが自作PCに搭載しているビデオカードは、とりあえず「映ればいい」程度のもので 玄人志向 ATI RADEON RH-3450LE256HD/HS というモデルだ。 ファンレス仕様で放熱が甘い。(写真参照)

Google Earthのようなグラフィックに負荷のかかる3Dの地図などを見続けていると、 通常の41℃くらいのGPUコア温度は、たちまち56〜59℃くらいに上昇する

今年、OSをWindowsXPからWindows7へ乗り変えたので、多少グラフィック性能にも余裕がほしい。 Windows7のエクスペリエンス・インデックスという”PCの評価”があるのだが、 このスコアを測ってみると3.5とかなり低かった。(3が最低ラインらしい)

スコアが低い原因はグラフィックのパフォーマンス不足である。 Windows7搭載の標準的なノートPCでもは上回っている。 今のままではWindows7のAeroデスクトップの機能が十分に発揮できていない可能性がある。 ちょっと自作PCユーザーとしては寂しい数字だ。

このPCを作って1年になるし、パーツに手を加えたい頃でもある。 しかしビデオカードはどういう基準で選べば良いのだろう。

今よりスペックを上げるのは当然だが、どこまで良い品を買うかだ。ビデオカードはピンキリ商品で、 仕様の数字を見ても何の事か全然わからない。後で知ったのだが、ビデオカード選びは本当に難しいそうだ


ちなみに、これがビデオカードを換装する前のスコア(CPU、メモリ、HDD 全て5以上をマークしてる)



■ ビデオカードを選ぶ

どうやら、まず大きく  と  の2種類から選ぶらしい。 nVIDIAならGeForce、ATIならRADEONというブランドがあるのだ。 この2つはどちらがイイという事はないらしい。

もし、今使ってるのがRADEONだったら、買い替えもRADEONの方がいろんな意味で無難だという。 見るべき数字は搭載されるGPUの型番、コアクロックとメモリクロックの周波数、 ビデオメモリ容量、本体のサイズ、そして金額という事になる。 価格帯は1万円以下が人気があり、次いで人気があるのは3万円オーバーの高性能品らしい。2極化の傾向があるようだ。

搭載チップの型番がビデオカードの型番でもあるのだが、アタマの数字が大きい方が新型で高性能という事はわかる。 あと、冷却方法や出力系統の数と種類、補助電源端子の有無もある。同じスペックなら見た目にこだわる人も多いそうだ。

ネットやPCショップで探してみた結果、1万円前後でRADEONの4000番〜5000番台シリーズの ミドルレンジの製品が買える。

大まかな目標
・ゲームを激しくやる訳ではないので補助電源を必要とするほどの物でなくていい
・RADEONでいくことにする
・インターフェイスはPCI-Express2.0x16対応のもの
・ケース寸法的には問題ないので背の低いロープロファイル対応である必要はない
・2スロット分占有しても構わない
・VRAMは512MBあればいい(多ければいいけど)
・出力系統はDVI、D-Sub、HDMI各々1つあればいい
・放熱は重視したいので冷却ファンは是非欲しい
と、だいたい狙いが絞られてきた。

上記の条件を考えて最初、候補に上がっていたのはこんな機種だった(価格は2010.2現在のもの)

GIGABYTE
GV-R465OC-1GI
\6980
ASUS
EAH5450/DI/GD3
\7980
玄人志向
RH5670-E512HD/AC
\9180
SAPPHIRE
RH5750-512M
\12700






結局、価格と性能とで折り合いがついたのは
ミドルクラスのやや下位モデル、ASUSTeKのRadeon HD5670だった。





ASUS ATI RADEON EAH5670/D1/1GD5
コアクロック  775MHz
メモリクロック 4GHz
ビデオメモリ  1GB(GDDR5)
ファンつき(防塵タイプ)
DirectX11 サポート



今まで使用していた玄人志向 ATI RADEON RH3450
コアクロック  600MHz
メモリクロック 800MHz
ビデオメモリ  256MB(DDR2)
ファンなし
DirectX10.1 サポート


いろいろ調べたとはいえ、知識の浅いオレには、この選択が良かったのかもよくわからない。 メモリクロック数も大きく違うが、どういう基準値なのかも定かではない。 2010年に出た製品なので期待はしているが、搭載してみないと何とも言えない

無駄にハイエンドなビデオカードを入れてもCPUとバランスがとれないらしい。 少なくともビデオカードに4〜5万円かける気はない。 このEAH5670/D1/1GD5がネットで13,480円 TSUKUMO(送料無料)だったので注文した。 (予算1万円を少しオーバー)

見た目も気に入ったのだが、取り付けたら見えなくなってしまう。 それよりも奥行きが短くて今後のメンテでは有利であろう。

注文後3日で品物が届いた。さっそく取り付けたいところだが、いきなりハードを付け替えてはダメらしい。 まず、今のビデオカード用のドライバをアンインストールするのが先らしい。なるほど

ATI関連のプログラムをアンインストールしてドライバを削除してからシャットダウンし電源を抜いた。
ちなみにこのマザーボードはオンボードグラフィックがないタイプ。


■ 換装をする


現在使用中ののビデオカードの取り外しにかかる。

PCケースの背面のブラケットに付いてるネジを外し、 PCI-Expressのスロットのツメに注意し、ボードを徐々に浮かして取り外す。

初めてやるので何かおっかなびっくりだ。わりと力強くスロットにハマってるもんだな。




新しいビデオカードの取り付けをする。

同じくスロットのツメに注意して新しいビデオカードを挿す。今まで使用してたロープロ対応型よりも 奥行きは短くなったので、まわりのケーブルは1本も抜かずにできた。


マザーボードにしっかり挿した。このビデオカードは補助電源が要らないのでブラケットをネジ止めして終了。 ハードの交換自体はとてもアッサリしたものだった。



起動して付属のCDを入れる。この時はまだ画質がとても荒くなっている。これで正常だ。

マニュアルと全く同じ画面ではないが、ドライバ等インストールのトップ画面が出てくる。

「ドライバー」、「ユーティリティ」、「ユーザーマニュアル」という中から「ドライバー」 を選んでクリックする。あとは順に進んでいけば全てPCがやってくれる。 インストールが終了すると再起動を求められるのでそれに従う。

起動すると既に画面がクッキリ鮮明なのでだいたい分かったが、 一応デバイスマネージャのディスプレイアダプターの項目を確認する。 "ASUS EH5670 Series"を認識しているのが分かった

パフォーマンスを確認したいので、エクスペリエンス・インデックスを表示させる。 新しいハードを検出したので評価をやり直す。今まで基本スコア3.5だったのが、5.7に上がった。 (グラフィックに関しては6.9)



これで一番弱かったグラフィックのパフォーマンス評価が跳ね上がり、 バランス的には少しCPUが弱い印象になってしまったが、当分コレで行こうと思う (1万円しないEAH4770/HTDI/512MD5あたりでも十分だったのかな?という気もしてきた)


 使ってみて・・・
ファンの音は、確かに聞こえるけど静かな印象。 ファンコントロールは「オート」に設定して回転数は通常1950rpmくらい。部屋が静かだと聞こえる程度だった。 PCが床置きなので音が気にならない。3000rpm超えてくると気になる。 温度は、特に何もしていない状態で34〜38℃。今までのビデオカードより5℃くらい低くなった。 動画は問題なく視聴でき、普通の画面だけでもキレイになった感じがします。(文字まわりやウインドウ枠の陰影あたり) また、Windows7の目玉のひとつである「デスクトップAero」ではタスクバーの「サムネイルビュー表示」が早くなった。

当記事に基づいておこなった作業によるトラブルに関しまして当方では責任を負えません。全て自己責任でお願いします

2010/10/14更新