エレキギターの弾き方

初心者でもわかる


オレがエレキギターの弾き方の解説をします。 と、大きく出てしまいましたが、単に自分で練習した奏法なので正しい弾き方という訳ではありません。 このサイトを作ってから月日がだいぶ経ちましが、肝心のギターの演奏方法について全く触れていなかったので、 書いてみようと思いました。読んだらエレキギターが弾きたくなるようなページを目指します。 師匠がいる訳でもないので、教本などで覚えた奏法や演奏を映像で見て覚えた奏法を中心に説明します。


■ ギター各部の名称

まず弾き方の前に、エレキギターの各部の名称(用語)を覚えましょう。 (これはエピフォン・カジノというモデルです) 各部の大まかな名称は図に示した通りです。これくらい解ってれば普通にギター話が通じます

このエレキギターの場合、ボディは空洞になっているため、 そのまま弾いても反響するので、ある程度の音は出ますが、 通常のエレキギターのボディはほとんど反響しないので小さな音しか出ません。

フレットを指で押さえて弦をはじくのですが、押さえるフレットの位置を変えると音の高さが変わります。

ヘッドについてるペグを巻いて弦の張り具合を変えて6本の弦の音程をそれぞれ調整します。 これをチューニングといいます。

楽器として基本的にアコースティックギターと同じですが、 エレキギターにはピックアップという部品が付いています。

ピックアップというのはギターのマイクのようなもので、永久磁石にエナメル線が巻いてあるコイルの事です。 そのピックアップの近くを通るスチール弦が振動する事によって電気が発生します。 それをアンプで増幅させることで大きなエレキギターの音が出るのです。(とても簡単に言いました)

なのでエレキギターは音を出すためにはアンプが必要です。正確にはアンプとスピーカーですが。

初心者のためにエレキギターセットという販売方法をよく見かけます。セットの内容はギター本体・ソフトケース・ ストラップ・ギタースタンド・アンプ・チューナー・ケーブル・弦・ピックなどが含まれることが多いようです。

中には教則本とかクロス(手入れ用の布)などが付いているものもあります。 何もないところからエレキギターを始めようという人にはとても便利なシステムです。


■ エレキギターのチューニング

最初にチューニングをしましょう。チューナーの他に、ギターとアンプをつなぐケーブルがあれば準備はOKです。 ギターに挿したケーブルの一方ををチューナの「INPUT」に挿します。(チューナーは電池か電源コードが必要)

そしたら6つの弦をチューニングします。ギターを構えた時に一番下に来るのが細い1弦で、一番上が太い6弦です。 メーターの振れ方で弦の張り具合を調節します。音の低・高を表すガイドランプが光るタイプだとラクです。

上のようなチューナーでなくても、最近はギターのネック部分にクリップ式で付けられる便利なチューナーもあります。

これだと配線が要りません。画面全体のランプの色が変わって解りやすい物も売っています。

プロのミュージシャンでもこのタイプをギターにつけて演奏しているのを見かけます



右利きの人は(ここからは右利き前提で書きます)弦をはじくのが右手になります。 エレキギターの場合は通常ピックという薄っぺらい板を親指と人差し指で挟んで持ち、これで弦を弾きます。

チューニング時の開放弦(何も押えない時)の音程です
1弦 E ミ
2弦 B シ
3弦 G ソ
4弦 D レ
5弦 A ラ
6弦 E ミ

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これが基本のチューニングパターンです。1弦から6弦までの間がちょうど1オクターブあります。
音叉を使って5弦から順番に他の弦へ合わせて行く方法がありますが、 これは少し面倒なのでチューニングメーターで1弦づつ合わせましょう。 ペグは最終的には締める方向で音が合うようにします。

もし締めすぎて音が高くなってしまったらペグを戻して合わせるのではなく、一回緩めて低くしてからもう一度締め上げて合わせるようにします。 その方が後でチューニングが狂いにくいようです。一度合った弦も、他の弦を合わせている時にテンションが変わって低くなります。 狂ってないか何度か確認して納得いくまでチューニングしましょう。

6弦ともチューニングが済んだら、試しに開放弦の状態でまとめてピックで「ジャラン」と弾いてみましょう。 上から下へやるのがダウンストローク、 下から上に弾くのをアップストロークと言います。コードを弾く時はだいたいこれです。

次は狙った1つの弦だけを弾いてみましょう。例えば同じEでオクターブ違いの1弦、6弦なんかを交互に弾いてみましょう。 こういったように「弦を拾って弾く」事をピッキングと言います。 最初は狙いを外す事もありますが、弾いていれば慣れてきます。 ギターを演奏する時に通常は右手の方はあまり見ませんので、どの弦をピッキングするかは、手首からの距離感で覚えるようにします。

右腕の肘あたりをギターのボディ上部に添えると安定します。ソロパートを弾く時には私の場合、ピックを持つのに使わない薬指を 弦の向こう側(1弦の下あたり)のボディについて弾くようにしています。または、右手の手首あたりをブリッジ付近に 添えて弾くこともあります。いろいろ試して自分のベストポジションを探してみたらいいと思います。


■ コードを弾いてみよう (TAB譜の見方)

ギターを弾く前に細かい話になりますが、押さえる方の指の爪の状態が大事です。 少しだけツメを短く切りましょう(深爪しないように注意)。 爪が伸びていると弦がうまく押さえられなかったり、他の弦に触れてしまってノイズの原因になります。

では実際に弦を押さえて弾いてみましょう。コードとは簡単にいうと和音です。6本の弦を使って(6本使わない場合もあるが) 1ストロークで和音を奏でる事ができます。その和音を作るために、どこを押さえたら良いかを示す表がTAB譜です。

これがTAB譜です。コードはDのメジャーです
五線譜の楽譜とは違って、これは6本線の上のところどころにに黒い●が付けてあります。

これはギターのフィンガープレートをそのまま横にして見た形になっています。左側がヘッド方向で、6本の横線が弦を表し、縦線がフレットを表しています。

●印が押さえる位置です。何も印がない場合は開放で弾きます。「X」が付いている場合にはその弦を弾きません。

音を出したくない弦に手や指を当てて、意図的に響かないようにする事をミュートすると言います。


このDの場合は第6弦は音を出しません。6弦だけは弾かないように気を付けるか、右手の側面でミュートするか、左手の親指で触れるかします。

4弦のDを基準にした和音が出る筈です。もし響きが悪いようならストロークせず、5弦から1本づつゆっくり弾いてみると、 どの弦が鳴っていないのかが分かります。

音が響かない原因としては、隣の弦を押さてえる指の腹が当たっている事がほとんどです。 または、押さえる力が弱すぎるのかもしれません。指の腹が隣の弦に当たると「ミュート」がかかってしまいます。 なるべくフィンガープレートに対して垂直に指を立てるイメージで押さえるようにします

次の図のように押さえると弦の音がよく響きますので参考にしてください

フレットとフレットの間を押さえれば基本的に正しい音は鳴りますが、よりクリアな音を出したい時には図のように フレットぎりぎりあたりを押さえてやると、変なビビリ音がなく和音もきれいに鳴ります。

なるべくここを押さえるクセをつけるといいでしょう
(図の弦の高さはオーバーに表現してあります。左がヘッド側です)

ただ、コードを弾く時には押さえる弦は1本だけではないので、当然指を何本も同時に使います。 なので必ずしもこの位置を押さえる事はできません。一応、基本はこういう押さえ方が理想という話です。



では実際にDのコードを押さえて弾いてみましょう。Dにもいろいろあるのですが、よく見るDです。
私の場合は人差し指で1弦・中指で3弦・薬指で2弦というように押さえます。これがラクな気がします



この押さえ方では小指は使いませんので他の弦に当たらないようにします。 6弦はX印なので音を出しませんので親指で軽く触れてミュートしています。

別の方法では、1〜3弦の2フレットを人差し指を寝かして全部押さえてしまい、残りの2弦の3フレットだけ中指で押さえるという方法もあります。 要は弾けていればいいので「コレが正しい」という事はありません。

押さえる事が出来たら5〜1弦までゆっくり弾いてみて、どれも響いていたらOKです。あとはこれを一瞬でパッと押さえられるように訓練するだけです。

続いて今度はEのコードを弾いてみましょう。これは4弦と5弦がポイントで、隣り合っている弦を押さえる時には指1本でもまとめて押さえられるという事を実感してみましょう



3弦は人差し指で、4・5弦は中指でグッと2本まとめて押さえてみましょう(写真参照)。ミュートする弦はないので、このまま弾くだけです。 (もし1本の指で同時に2本押さえるのがキツかったら、薬指で4弦を押さえましょう)

このEでの注意点は、無意識に左手の内側が1弦に触れてしまわないように気を付ける事です。 少しでも触れると1弦だけミュートがかかってしまいます


■ エレキギターらしい弾き方とは

ところで、ここまで紹介したDやEの押さえ方は「ローコード」と言われる部類に入り、開放弦を交えた弾き方です。 どちらかというとアコースティックギターでよく見られる手法です。

エレキギターの場合はパワーコードバレーコードなどの、中音域を使う弾き方をする事が多いです。 バレーコードとは6弦全部を1本の指で押さえて、その他の弦も同時に押さえるというコードです。 よくフォークギター等を始めて、ローコードの「F」のバレーが難しくて挫折してしまう人が多いらしいので、ここでは 一旦ローコードをやめて、中音域のバレーコードをやってみましょう。なんで中音域の練習をやるのかは後で解ります。 (パワーコードについては後で述べます)


今度弾くコードはAです

5フレットのところを1弦から6弦まで人差し指で全部押さえてしまいます。 残りの中指で3弦6フレと薬指1本で4弦5弦の7フレをいっぺんに押さえるか、小指も手伝って4弦5弦を別々に押さえるかします。

バレーコードを押さえる時のコツは私の場合、人差し指を第2関節あたりまでフィンガープレートに覆い被せます。 その分、親指は裏に回るので、ネックの裏側をしっかり支えます。バレーだけで全部の弦が鳴るか試してもよいでしょう。

全部押さえたらDやEの時と同じように、響かない弦がないかゆっくり弾いて確認しましょう。 最初は急にはできないかもしれませんが、押さえる時の練習としては「バレー→中指→残りの指」の順にやっていけばできるようになります。 ポイントは先ほども書きましたが、裏側の親指がネックをしっかり支えている事です。

じつはこのAは、フォークギター等で学ぶローコードのFよりは簡単なのです。先ほど述べた「なんで中音域から練習するのか」の答えはコレです。 ローコードのFはヘッドに近い場所なのでフレット間の間隔が広いため、指をたくさん開く必要があります。 ただでさえ最初は難しい形なのに、更に指を開くのでイヤになってしまうのではないかと思います。なのでバレーコードの中では易しい方のAを選びました。

難しい事も慣れれば次への発展がありそうな気がします。 ここまでコードが3つしか出てきませんでしたが、エレキギター・ゴードブック等を1冊持っておくと良いでしょう。 パワーコードについては次に触れます。

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■ パワーコードを弾いてみよう

前項でバレーコードのAを弾いたので、今度はパワーコードというものを弾いてみましょう。
これこそエレキギターの弾き方であり、和音をたった2つの音で表現するという単純なもので、 いわゆるロックギターで頻繁に使われる奏法です。エレキギター特有の音を歪ませたりする時などに有効です。

ではここでFを弾いてみましょう。
 

一番ヘッドに近くてフレット間隔が広いため、押さえにくいと言われているFですが、パワーコードなら押さえる弦は2つなので難しくないと思います。 指は6弦を人差し指、5弦は中指を使わずに薬指で押さえるとラクでしょう。おまけに1〜4弦はミュートなので、 弾かなくて良いのです(というか弾いてはダメです)。1弦に他の指が当たっていてもこの場合はOKです。

うまく押さえられたら6・5弦だけを強く弾いてみましょう。これがFです

さらに・・・

この指のポジションを守ったまま、2フレット高くずらしてみると・・・

 

これがGです
これを弾くとGが弾けます。簡単に他のコードへ移行できました。これがパワーコードの良いところです


■ 指1本で3つの弦を押さえるワザ

ここで、少し難しい方法を練習しましょう。今度はパワーコードではありません。6弦全部を使います
まだ出てきてないBコードです。これをバレーコードでやってみましょう。

 

もしかすると、今までで一番難しいかもしれません。2フレットを人差し指でバレーして、4フレットの2・3・4弦を押さえます
コツはまさにこの2・3・4弦押さえ方で、私の場合3弦まとめて押さえる時には薬指をベタっと押し当てます。
だいたい薬指の第1関節全部を使う感じです。(どうしてもできない場合は他の押さえ方もあります)

イラストで見るなら図のようなイメージです。

絵が気持ち悪いかもしれませんが、エレキギターではこれが結構出てきますので覚えましょう。

薬指は1弦に当たってはいけないので第2関節を立てるようにします。

これは人間の指の構造的に通常、自力では曲げられない方向です。フィンガープレートに指を押し当てた時に初めてできる関節の曲げ方です。 なのでギターに触れて慣れてしまうしかないでしょう。


次がCです
先ほどのBのカタチから1フレットだけ上げます

 

順番はメチャクチャでしたが、これで基本のメジャーコードは全部やった事になります。
前項で述べた「ローコード」というのが、それぞれありますのでCやAやGなどの押さえ方も試してみてください。 押さえられるようになったらFのローコードも試してみる事をお勧めします。指が柔軟になり上手くなることは間違いありません。

コード進行によって、次のコードとの兼ね合いで「この方法でコードを押さえた方が都合がイイ」という事もよくあります。
たとえば小指を使う事によって、人差し指が余るので他の音出せるとか、そういった事もよくあります。それはエレキギターに限った事ではありません。 臨機応変にいきましょう

AとBの2・3・4弦を3本指で押さえる方法も載せておきます。特にBでは小指まで総動員して押さえます。指が一箇所に密集するので必ずこの方法が良いとは限りません。 ご自分に合ったやり方で押さえると良いです。

  


ざっくりとエレキギターの弾き方を書きましたが、コードはこれ以外にマイナーコードや#や♭が付くもの、 その他たくさんあります。エレキギター・ゴードブックを1冊持っておくと良いでしょう。 それから、ココでは左手の押さえ方ばかりでしたが、右手のストロークの方も最初は難しいものです。 リズムにのってストロークし、時にはミュートしたり、ミュートしたまま弾く「カッティング」とか、 音を半音から1音変化させる「チョーキング」等のテクニックもありますので徐々に覚えていきましょう。焦らず楽しみましょう。

大して上手くないのに教えてしまいました。最後まで読んでいただきありがとうございました


2010/11/12投稿
2015/08/13更新