2016/03/16 |
■ 弾いてなくてもノイズがひどい20年くらい使ってきたエレキギター YAMAHA RGX-512Pだ。たしか、反りの補正で1回メーカー修理していると思う。 このギター、弾き慣れててオレにはとても良いギターなんだけどVOLとかTONEとかピックアップスイッチの具合がだんだん怪しくなってきた。早い話が壊れてきているのだ。アンプ同様にガリ音がメッチャ出る。ツマミに触れてもノイズが出る。 ジャックの部分も接触が悪く、ずっとブーというノイズが出る。 これもポットやスイッチの接触不良だろう。接点復活剤で直るんじゃないかな? 接点復活剤といえば先日アンプ修理のために433ml入りという死ぬほどデカい缶を買ったのでどんどん使おう。 ただ、ギターの分解ってやった事ないんだよな。 PCは自作派だし、PCキーボードのキー部分の交換したりアンプ修理した事もあるのに、ギターだけは開けた事がない。 なんか楽器って怖いのだ。元に戻せなくなりそうな気がするのだ。 でも今回は勇気を出してやってみよう。エレキギターを改造するのも流行ってるみたいなのでオレでもできるんじゃないか? ■ どうやってパーツにたどり着くのか?これまたYOUTUBEに頼る。ギターを分解してる動画などを見まくる。なるほど。裏を開けられるタイプとそうでないタイプがあるな。 オレが直そうとしているギターは一応ストラト風な形なので裏からではなく、表から部品にアプローチするタイプのようだ。ボリュームとトーンのツマミとピックアップ切り替えスイッチを洗浄したいので、写真の部分の裏側を見ないとなからない。 ストラト風ギターの場合はここの黒いピックガード部分を外さないとできないようだ。 面倒だけど小さいネジをたくさん外していく。電動ドライバーを買い替えたばかりなので使おう。 ドライバービットは細いタイプに変えた。 エレキギターもボディは木で出来ていて、こういったピックガード等もみんな木ネジではまっている。 ネジをなくさないように気を付ける。ま、これは楽器の修理に限った事ではないけど長さが違うネジがあるので間違えないようにする。 今回は少し横着をして弦外しはしなかった。思いっきり緩めるという手法をとった。本来ならば弦を切って、修理が済んだら新しい弦に張り替えるのが正しいのだろう。 このギターはネックの部分を六角ネジ3本で押さえつけてチューニングが狂いにくいタイプなのでそれも緩めてからペグをグルグル回して緩める。 あんまり登場しない工具、ペグ回しだ。弦の張り替え時には使うけど普段は手で回すので。格好良くストリングワインダーとか言うらしい。 6弦全部緩んだらピックガードを慎重に持ち上げる。 上がらない。なんでだろう?一番下の2連ピックアップの周りのネジも外さないと外れない事が解った。 あと、ツマミを先に外さないと。細い六角レンチをツマミの横の穴に挿して回すとツマミが外れる。 それと、ピックアップ切り替えスイッチのノブだ。引っ張れば取れる。すでにスゴい埃だ ■ パーツを外すためにピックガードを浮かすピックガードが自由に動くようになったのでパーツがいじれる。弦は緩めたものの、やっぱりそこにあるので開くスペースは狭い。隙間に指を入れるボリューム(可変抵抗とかポットという)とスイッチが見えた。ポットはナットで留まっているのでコレを緩めて外す。 スイッチの方は両側にあからさまにネジが2本見える。これを外す。 くどいようだが、ナットやワッシャやネジを無くさないように気を付ける。ネジの頭も少し白くなってたので拭いてキレイにした。 コードの届く範囲でスイッチやポットを取りだした。ナカナカの汚れようだ。 ウエスなどで拭いて、スイッチを分解しようとしたが、精密ドライバーのマイナスを軽く挿しただけでツメ部がポキッと折れた。 これは分解は諦めよう。下に紙を敷いて上から接点復活剤2-26をスプレーしてカチカチカチカチと動かしてはスプレーする。垂れる液体はウエスでちゃんと拭き取る。 ポットはアンプ修理の時に学んだ小さな穴に接点復活剤2-26を噴射してグリグリ回した。 このポットはちょっと変わってて、回す以外に押す→もう1回押すと戻るという動きも付いているタイプなので、 そこにもスプレーして何度も押しまくった。 VOLとTONEがあるのでポットがもう1個ある。こっちは普通の回すだけのポットだ。同じように接点復活剤だ。 そして回して回して回しまくる。 あとは今までの手順の逆で奥のポットから取り付け、ナットで締める。スイッチも向きを間違えないように取り付ける。 先程なくさないように取っておいたワッシャとか元通りに締める。なんか直りそう! ■ 元通りにネジを留めるみんな固定したのでピックガードを元のようにネジで留める。ただ、木ネジなので締め過ぎは厳禁だ。本当は締める時は電ドラは使用しない方が良いだろう。といいながらオレは横着して使ってるけど。一応クラッチは一番緩くした方が安全でしょう。 あと忘れてた箇所がある。OUTPUTのジャックだ。ここは直接スプレーしても良いけど何となく荒っぽい感じなので、接点復活剤を綿棒に染み込ませてゴシゴシと磨いた。 (これが甘かった) 弦をチューニングしてアンプにつないでみた。出来栄えはまーまーだ。ノイズゼロではないけどかなり軽減した。VOLもTONEも気持ちよく回る。 そしてガリ音も殆どなくなった。本当に接点復活剤は良いな。パーツ交換する前に一度試す価値はあると思う。 しかし接点というのは毎日グリグリ回すのが一番良いのだろうと思った。アンプ修理に続いてこれもまた成功という事で良いかな 少しの間調子良かったのに、今度はジャックがやたらと抜けてしまうようになった。最初は復活剤の影響で滑りやすいのかな? なんて思ってたけど、ある時ズボッって入って音が出なくなり、引っこ抜いたらいろんな破片が出てきた。 そして全然ジャックとして役に立たなくなってしまった。 ■ まだ直さないとダメだネジを外してみたらこんな状態になっていた。これはジャックの寿命だ。接点のスプレーとかいう問題ではない。プラスチックが割れてる。部品交換しないと でも、これってジャックさえ新品にしたら直るよね。じゃあ自分でやろうかな。 ネットでギターのパーツ屋のサイトを見る。ジャックって共通の規格だからYAMAHA製でなくても良さそうな気がするのだが、一応楽器屋で実物を見てから買おう。 横須賀中央に行く。楽器屋で汎用ジャックみたいなのがあった。ネットで見たのと似てるけど値段が倍くらいする。 合わなかったらちょっとヤだな。ジャック自体は合うと思う。ただ、あの丸いトンネルに入るかどうかが大事だ。 その汎用ジャックを持って「うーん」って唸ってたら店員さんが近づいてきた。この店はノリがいいのだ。 訳を話してバラバラの破片も見せて、汎用タイプのジャック買おうか迷ってるというと店員さんが「じゃあYAMAHAに訊いてみましょう」と電話してくれた。 型番を訊かれたので言う。古い型でもそれに合うパーツというのがあるそうだ。 なるほど。そういう探し方があったか。300円くらいなので即注文してもらった。 2〜3日後に入荷の連絡が来た。早いな。せっかく早く入荷したのでスグに取りに行った。 ■ ジャックの交換こちらが新しいジャック。YAMAHAのこのストラト風デザインのギター用ジャックといったところだろうか。300円くらいだ。確かに壊れたジャックの破片にあったコの字型の金具もついているし間違いなさそうだ。 クルマで取りに行ったのだが他に横須賀中央に用事がなかったので街のコインパーキングに入れた。なので駐車場が200円したから出費は計500円だ(細かいな) 汎用タイプだともしかしたらあのネジが切ってある部分の長さとかが短かったりするのかもしれないな。解らないけど ギターの弦を再度完全に緩める。今回はジャックの部分なのでツマミは外さなくて良いだろう。 ピックガード部分をそっくり外す(というか浮かす) そしてジャック部分の両サイドのネジを外して引っ張り出してみる。バリは全て取り除く。 気づいたのだが、弦を緩めたりピックガードを外す必要なかったな。 ジャック部だけネジ外してもこうなるので、あとは配線を元通りにハンダ付けし直せば済む話だ。 2本の線は黒い太めのコードから分岐して出ている。ホームページやブログに載せるためではなく、元に戻すために写真を撮っておく事をお勧めする。 ハンダ付けしたらジャックをこの穴に入れてみた。少し端子が立っている部分を寝かせるようにして入れたらピッタリ収まった。 ナットも元と同じようにかませ、黒い枠の板を通しワッシャを入れて最後のナットを締める。 ちゃんと締めないと中で回ってしまい断線の原因になるそうだ。でも力任せに締めたら枠板が割れそうなのでそこは気を付ける。 なるほど、外へ出過ぎでもなく短すぎでもない。ピッタリだ。今度こそ直ったと言っていいだろう。 作業中にコードを引っ張りすぎて断線してなければOKだ。 弦をチューニングしてアンプに繋いでみた。音が出た。ノイズなしだ。今回はいろいろ勉強になった。 そもそもアンプの修理から始まったのだ。ガリ音を取るために接点復活スプレーを買って色々直しているうちに、 ギターの側にもノイズの原因がある事が解ったので結局接点はみんな掃除あるいは交換した。このくらいは自分で直せると良いな 2016/4/16更新 |