納戸のドア補修

ウチの納戸のドアがボロい。もう30年使ってきたのでボロくなって当然だ
とうとう取っ手が折れて取れてしまった。開け閉めの音もうるさい

2012/03/27

■ 取っ手が折れた

これが哀れな納戸の取っ手だ。

毎日毎日引っ張って開け閉めしてたら金属疲労でポッキリ折れて外れてしまった。 まだ片方残ってるので扉は開けられるが、残りの片方も壊れたらもうペンチでもないと開けられなくなる。

ここは食品ストッカーとか、キッチン用品などを入れる場所として使ってる物入れなので 毎日必ず頻繁に開け閉めをする。

取っ手を新しく付け替えたいと思う。同時に開け閉めのバコン、っていう音がするあの部品。 名前を知らないのだが、音がうるさいので何とかしたい。お店に置いてあるだろう

ちょっとホームセンターに行ってみよう。

折れた取っ手の寸法を測ってみたら、ネジの間隔が120mmだった。 ホームセンターで探せば同じ物はなくても好みのタイプがすぐに見つかるとばかり思っていたが、 現実は違っていた。


■ こんな取っ手を買ってきた

売り場に行くとプラスチック製、木製、鉄製、ステンレス製、アルミ製などがある。 模様が入ってるものまで揃っていた。しかしながら肝心なネジの間隔が合う物がひとつもないのだ。

どうやらドア取っ手の類は規格の変更でもあったらしく(もう30年以上まえだからね) 間隔120mmという取っ手は全くと言っていいほど置いてないのだ。

3件くらいホームセンターへ行ったが、どこも取り扱ってない。

仕方ないので一番近いネジ間隔で、100mmというのを選んできた。アルミ製で、けっこう高くて1個520円だ。「セレクトハンドル」というらしい。 ドアの厚みが様々なので長いネジも同梱していた。



開け閉め音がうるさいのは昔ながらのドア金具、「ローラーキャッチ」 という部品のせいだ。やっと名称がわかった(写真)これを見たことない人はいないだろう。

ドア側についた凸部をローラー2つで挟んでロックする部品だ。開けるときに「ボコッ」って言って、 閉めた時に「バゴンッ」っていう例の部品だ(なんという稚拙な表現)

せっかくなのでこれも取り替えよう。もうローラーキャッチはうるさいので、 磁石でドアを引っ付けるマグネットキャッチにした。これは1個128円。 両開きドア2枚の上下だから4個必要


■ 取っ手の周りをきれいにしよう

取っ手の裏側はナットで止めてあった。ドアは木製で、ナットは穴の奥の方で留まってた。 スパナが入らないのでラジオペンチで縦に掴んで回して外す。めんどくさい。 取っ手を完全に外すと残った部分が錆びの汚れでご覧のとおり。

こういう時はメラミンスポンジの「激落ちくん」を少し湿らせて掃除してやる。キレイになる。

上の穴はそのまま使うが、少し径が細いのでドリルで大きくしてやった。下の穴は距離が合わないので 何かで埋めよう。この穴から20mm上の位置に穴を空ける必要がある。

電動ドリルドライバーで開けた。べニア合板なのでゆっくり開けないとササクレがひどい。裏の合板が裂けたりした。

元から付いていた取っ手は裏側から小さいナットで留めるやり方だったが、 今ごろの取っ手は、持ち手の側にネジ穴が切ってあり、ドアの裏からネジで留める方式だ。

どう考えても裏からネジで留める方が簡単だ。ドライバー1本でできる。 ナットが留まってた空間にネジ頭が埋まるので出来上がりはそんなに目立たないだろう


■ 新しい穴をあける

上の穴に取っ手を仮留めして下穴の位置を測る。そこへ印をつけた。

この印を目がけて電動ドリルでゆっくり穴をあけていく。なにしろ古いので こういう作業は慎重にやらないと裂けたり割れたり折れたり剥がれたりと、 いろんな失敗をする。

なんとか貫通して、裏側の木も無事だった。ここで、今までの穴と同じように、 ネジ頭を少し奥に隠す意味で、大きいサイズの穴も深さ5mmくらい空ける。

そこまでできたら、あとはネジ留め作業だ。これも電動ドライバーでやろうと思ったが、 最後に閉め過ぎになってべニアがバカになりそうなので手締めにした。 (電ドラにもクラッチは付いてるけど)


■ 残った穴の処理

   
残った穴は新しい取っ手の影で、そんなに気にならないが、せっかくだから埋めておこう。 壁紙用の隙間充填パテがあったのでコレを塗り込んでおけばいいだろう。

やってみたら、ドアが薄汚れていて妙にパテが白いため、パテが目立ってしまった。 やるならアイボリー色とかクリーム色なんていう物でやるべきだったかな。

■ ドア金具の交換

続いてドア金具の交換だ。音がうるさいローラーキャッチ式の部品を マグネットキャッチに交換する

蝶番もキーキー音がするのだが、これはCRC556をスプレーしておいた。 建付けも悪くなってるのでドアが傾いて擦ってる跡があるのが見える。 一応、蝶番のネジを締め直す。

ローラーキャチを外して、まわりを「激落ちくん」で掃除してマグネットキャッチを固定していく。 木が裂けるかもしれないので下穴はキリで開けた。

ドアを幾度と閉めては位置を確認して取り付け位置を決める。 マグネットキャッチは前後に調節できるようにネジ穴に遊びがあった。


ローラーキャッチは受けの部品と、凸型の部品がある。 どちらも細いドライバーでないと外れないような小さいネジで留まっていた。 両開きドアなので合計8カ所もある。 この取り外しは電動ドライバーの先を細いタイプに付け替えて一斉に外した。 こういう作業には電動ドライバーがいい。

取り付けは慎重に手締めで行った。ネジが3本付属しており、2つはローラーキャッチの固定用。 あと1つは皿ネジで鉄板固定用のネジだ。

ローラーキャッチの受け部品と凸部を交換した。凸の方は位置を決めたら鉄の板をネジ留めだけでいい。 鉄板の四隅が尖っているのでこれをドア側に押しつけるようなイメージで位置決めをする。 真ん中のネジ(皿ネジ)を1本留めるだけでOKだ。



できた


指2本くらいでパカッと開いてストンと閉まるようになった。今まではグっと握って けっこう強く引っ張って開けてたのだ。(だから取っ手が折れたのだろう)。
錯覚だが、ドア自体の重さまで軽くなった感じがする。動きが軽快なだけだ。





出来上がりの評判はまぁまぁといったところだ。30年以上ローラーキャッチ式で強く開け閉めしていたので みんな力を入れる習慣が染み着いている。今回マグネット式にしたことで、力加減が解らず最初のうちは ドアが「ばーん!」って跳ね返ったりしてた。

両開きなので、片方を勢いよく閉めると、空気圧でもう片方がフワッと開いてしまったりするようだ。 何か、良い事がひとつもないみたいな書き方になってしまったが、構造自体はとても静かなので慣れるしかないだろう。 同じ納戸がウチにはあと4個もあるので徐々に直して行こう。


2015/08/14更新