センタースピーカーを作る



テレビを買い替えたら今までのセンタースピーカーが邪魔になるほど
画面位置が低くなった。スピーカー邪魔にならない方法を考えよう。


2016/04/14

■ なんで画面をあんなに低く作るのか?

リビングの大型液晶テレビを42型から49型に買い替えたら画面位置が低くて、手前のセンタースピーカーが少し邪魔になった。 写真からでも解ると思うけどこのスピーカーは安物だ。

この部屋のテレビでは一応AVアンプに接続してドルビーサラウンドをできるように小さいセンタースピーカーを置いていた。

最近の薄型テレビの内蔵スピーカーは音がこもるという。映画やドラマを観る時にはセンタースピーカーが重要になってくる。

そのままスピーカーを後部に置けば・・・と思ったけどテレビの耐震バンドが真ん中にあってスピーカーがうまく置けないのだ。 となると、ラックの中にセンタースピーカーを入れるか、 画面の後にセンタースピーカーを置いて数センチの隙間から音を出すしかないかな?そんなに都合のいいスピーカーは売ってない。

そこで「自分で作るか」となった。しかしスピーカーは自分で作った事がない。 ネットで調べるとスピーカーの自作ってやってる人多いな。そして楽しそうだ。スピーカーユニットは10cmの物を持っている。 音が良かったMDラジカセが壊れて捨てる時に外して取っておいたのだ。少しやる気が出てきた


■ 初めてなので解らない事だらけ

どうやら自作スピーカーは、スピーカーユニットとスピーカーボックスとターミナル(コード接続部分)でできている。 「自作」とは、このボックス部を設計して作る事を言うらしい。

自分で作るのは初めてかな?と思ったけど、以前 FOSTEXの小さなスピーカーユニットを貰った事があって、 ボックスを買って取り付けて完成させた事がある。既製品なのでネジでスピーカーを留めただけだけど。

今回はテレビのうしろという限られたスペースで作らなくてはならない。それも耐震バンドをよけて。

しばらく考えた結果、テレビの脚の隙間が40cmちょっと、耐震バンドは真ん中からラックの後にネジ留めしてあるから、 幅40cmで耐震バンドが通り抜けられる形状のスピーカーボックスを設計すれば良いのではないか?という結論に。


■ イメージしてみた

DIYで作れそうだ。しかしいつも設計図を描かないオレも今回は描こう。(たぶん設計図どおりにはいかないと思うけど) それで作った設計図がコレ。大体のイメージ図といったところだろうか。

スピーカーユニットの穴はドリルで開けてからジクソーで空けられるだろう。 あとは自作派の皆さんボンドで接着して作ってるようだ。

だいたいイメージできた。スピーカーを斜め下に向けてテレビとラックの隙間に設置する。 耐震バンドはスピーカーの中を通す。スピーカーとテレビを一緒に耐震だ。

そして極力お金をかけない方向で。板だけ買って来た。570円

あとはターミナルだけど、今までの安物センタースピーカーから外して流用しよう。 もうあのスピーカーは使えなくなってもいい。

ご覧のように横40cmで15x15cmの箱だ。これの内部に耐震バンドを通すトンネルをつくる。 詳しい理屈は解らないのだけど、バスレフ型にするなら低音を抜く穴も要るみたいなので左の部分に作ろう。

これを作って三角形の板を両サイドに付けてスピーカーが斜め下を向くように設置すればちょうどセンタースピーカーっぽくなるだろう。

完成後に前から見て「いかにも」っていう不細工な自作スピーカーが見えてしまうようだったら、 黒く塗装するとかスピーカーネットを張るとかいろんな方法を考えてる。


■ 作業に取り掛かる

もういきなり設計図と違うところから切り始めてるけど、小さい板にしてから大きな穴を切り抜くのは作業がやりにくいかな?と思い、 最初の板が大きいうちにスピーカーの穴は切り抜いた。

そのあと、低音の穴もドリル&シグソーのコンビネーションで開けてからこの板を切り離した。 しかし順番は関係なかったかな?

低音抜きのところはまたその場で寸法を計って枠組みを作って木工用ボンドで取り付けよう。 困った時の「その場で実物から採寸」だ。

木を計って切っては貼り付け、切っては貼り付けの連続だ。



自作スピーカーをしてる人のサイトを参考にしてるのだけど、木が接着するまで挟んで固定するあの道具がない。 みんな使ってるだけあって、スピーカーの自作にはアレは必需品だな。(調べてクランプという道具だと解った)

しかしなんでスピーカーユニット付けたまま作業したんだろう? 外せばいいのに。今この画像みて思った。たぶん外すのが面倒だったんだろう。 いや、置いた時の重量バランスとか見てたのかな?

真ん中のトンネル部がテレビの耐震バンドの通る部分になる予定。




  
これが安物センタースピーカーの裏側である。開けて見たら8cmのスピーカーがついてた。音は非常に寂しいモノだ。 この際、スピーカーを自作して音の変化も楽しんでみたい。

ターミナル部がネジで外れるような気が利いたものではなく、ボディ一体型だ。仕方ないのでジグソーで周りを切って無理にターミナル部を外し、 カッターナイフで形成してヤスリをかけた。そしてボンドで固定した。 端子部はコネクターだったがコードをニッパーで切ってハンダ付けだ。配線は済んだ。あとは箱にするだけ。

箱にした。

15x15x40cmの直方体というか四角柱を作る。木工用ボンドで接着。 クランプは持ってないので重いバッテリーを上に置いて重力で圧着させる。

これはもうよい子はマネしないでくださいねレベルだ。

もしバッテリーが落ちたりしたらバッテリー液が飛び散ったりしかねない。床も傷める可能性が大きい。

でもこれが管理人のDIYスタイルだ。いつもテキトー、準備不足、計画性がない、楽しようとして結局遠回りになるのだ。

今回はどうなるかな?


■ 吸音材を入れた方が良いらしい

ネットで読んだら、キャビネット(エンクロージャー)にはグラスウールのような吸音材が要るらしい。 グラスウールじゃなくてもフワフワの物なら良いそうだ。できればお金をかけたくないな。

ニードルパンチでも良いそうだ。ホームセンターで探すが、よく考えたらウチにあるな。 30x30cmマットのセットで、PCの椅子の下に敷いてたけどとても具合が悪くて使うのをやめたのがある。アレでいいや

という訳で、ハサミで裁断してお得意のボンドG17でベタベタと貼り付けていく。家の中が接着剤の臭いになった。

なるほど、そういえば管理人の部屋のONKYO製センタースピーカーを開けた時にも中にフワフワの材質の物があった。
FOSTEXのキットにもグラスウールが敷き詰めてあったな。

なんか本当はスピーカーから低音の穴までの距離とか計算式があるらしいのだけど、そういうの解らないので省略した。 裏板の内側にもばっちり貼り付けた。

なんか、だんだんスピーカーっぽくなってきた。斜めというのが少し難しかったけど面白いもんだ。 もしかしたらハマるかも。

これで理屈上はテレビの裏側のスペースに置けて、耐震バンドがトンネル部分を通ってラックへネジ留めできる筈だ

設計が悪くて、または切るのがヘタで変になった部分はナイフで削ったりオガクズ足したりヤスリをかけたりして手直しした。

おそらくテレビの裏は暗いのであんまり見えないだろう。



■ 設置と塗装だ

テレビの向こう側に置いてみた。耐震バンドもギリギリ届く。サラウンドにしてセンタースピーカーからも音を出してみる。 結構イイ音だぞ。アナウンサーの声なんかもクリアに聞こえる。

少なくとも、以前のPioneerの小さいやつよりはイイ音だ。それに前からはあんまり見えない。 これならこのままイケるかな。もう少しデカい音でも良かったかな。レベルでコントロールしたんだけど。

ステレオラジカセから取ったスピーカーユニットだから2つあるので、 2ウェイにした方が良かったのかもしれないが、接続が並列になって抵抗値が云々あるそうなので今回はやめたのだ。

しかしやっぱり何日か使ってみたが、自分で作ったせいもあり木の色が目につく。銀メッキの脚の横に白っぽい木が目立つのでやっぱり塗装する事にした。
水性の黒の塗料で塗る。そして元通り設置した。目立たなくなった。この写真はストロボで撮影してるのでよく見えるが、実際には暗闇になりテレビの前がスッキリした。 オレの部屋のONKYOセンタースピーカーは10cmスピーカー2つにツイータもついた3ウェイだ。 ただ、基板が入ってて何かの回路があった。2ウェイにするのはもうちょっと勉強しないとダメかな。 でも何とか出来てよかった。


当記事に基づいておこなった作業によるトラブルに関しまして当方では一切責任を負えません。全て自己責任でお願いします

2016/04/18